手軽で、自分のタイミングで行える市販化されている染め粉でもキレイに染めるにはどうしたらいいのか皆さんお悩みのことだと思います。
自分で染めてみてもなかなかムラがなくならずキレイにならないし、明るくはなるけどパッケージで見ていた
イメージとは違う仕上がりにがっかりする事も少なくないと思います。そんなあなたに市販のカラーリング剤の限界を紹介していきますね。
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目次
染め粉でする市販のカラーリングの種類と特徴とは?
いまやドラッグストアなどに行けば様々なカラー剤が販売コーナーにありますよね?
そんなカラー剤もかなり多くの種類を見かけることだと思います。
- クリームタイプ
- ホイップタイプ
- スプレータイプ
ざっくりと大きく上記のようなカラー剤が多く見られる事だと思います。
そして市販のカラー剤には美容室で扱うカラー剤とは性能や特徴が大きく違う部分がありますので
まずは市販のカラー剤と美容室でのカラー剤の違いを紹介していきますね。
染め粉の市販カラー剤の特徴、違いとは?
まず美容室のカラー剤とは何が大きく違うのか?というと、市販のカラー剤を買ったことのある方ならわかるかと思うのですが、
市販のカラー剤はひと箱で選んだ色味、明るさになるように、その人の髪の毛全部を染め上げるようにしか作られていません。
ですので美容室では当たり前のようにされている新しく生えてきた部分(新生部)と今まで染めていたダメージのある髪の毛(既染部)
を塗り分ける選定ができずに、カラー剤のパワーのコントロール・複数の色味を重ねて補色を用いた選定をしたり
カラー剤のパワーを抑えた選定などができず髪に余分な負荷がかかったり、
希望の色味通りに発色をしないというようなことがあります。
美容室でカラーをされる際にもやってみたい色味などをしっかりと相談し、明るさや濃さ、デザインを決定していくことだと思います。
カウンセリングの結果をもとに美容師さん達は、あなたの毛髪に合わせた薬剤選定を行ってくれています。
薬剤選定って?と思われると思うのですが、こんなことを考えて実はお薬を配合してくれています。
- 希望の明度になるためにあなたの髪に合わせた明るさの調整
(明るくなりやすい方、なりにくい方で仕上がりの明るさの違う薬剤を使い分けます)- 希望色に仕上がるように地毛のメラニン色素に合わせた色味の調合をする
(アッシュを希望の方にアッシュを単色で使ってもなかなかきれいに出ないものなのです)- 毛髪のダメージレベルに合わせた薬剤の選定をする
(ダメージをしている度合いにより色味が明るく成りづらいことがあったり逆に暗く沈みすぎてしまう事もあります、
繰り返しのカラーをされていてメラニン色素が脱色できている場合にはパワーを弱めてあげる処置などを施す。)
などあなたの毛髪の状態に合わせた繊細な毛髪診断が必要となっています。担当をしてくれている美容師さんがどこまであなたの毛髪にこだわって処置をしてくれているかはわかりませんが、
それぐらい毛髪の状態に合わせたカラー剤の色・明るさ選びとダメージ部分への配慮とは繊細であり大切なのです。
あくまで市販のカラー剤はだれでも簡単にしっかりと染めれる仕様になっているためその分のリスクや、簡単故に、
仕上がりのクオリティへのこだわりをお持ちの方には不向きかもしれません。
ですのできれいなこんなカラーリングをしてみたい!いうようなこだわりがある方はやはり美容師さんにお願いをすることが
一番キレイで、下手に繰り返しのカラーをせずに済みダメージレスなきれいな状態ですむため結果としてコスパが良かったりします。
そして続いて多くあるカラー剤の種類などを紹介していきたいと思います。
染め粉の市販カラー剤クリームタイプ
2剤式のカラー剤と一緒に、くしなどがセットになっているのが一般的なカラー剤です。
しっかりと伸びのよいクリームで、付属のくしなどに薬剤を取り出し塗っていくため、塗り分けなどがしやすく
新しく生えてきた部分や狙った部分にのみカラー剤を塗りたい場合などにはこちらのクリームタイプがオススメ。
クリームタイプのヘアカラーは、ホイップタイプのカラー剤に比べてこってりとした粘性があるため、
丁寧に塗っていき、塗布ムラなどにも気を付けていかないと仕上がりにムラが出てしまいます。
そして染めていくコツとしては、オシャレ染めであれば全体に均一に量はたっぷりとまんべんなく塗っていくと失敗は少なくなります。
(一番難しいのは後頭部の中側で自分で塗っている方などは特に感覚で塗っていくと失敗が多いのがここです)
白髪染めでいえば、根本の新しく生えてきている部分には特にたっぷりと薬剤を使ってあげる方が白髪がしっかりと染まりやすいので
オシャレ染め、白髪染め、いずれにしても毛量の多い方は2箱以上用意しておくことが良いと言えるでしょう。
途中で足らなくなった場合は必然的にムラのある仕上がりとなりますので注意が必要ですね。
染め粉の市販カラー剤ホイップタイプ
ホイップタイプのヘアカラーは、ヘアカラー剤が柔らかいきめ細かい泡でできておりその泡状のカラー剤を使って染めるタイプのものです。
引用元:http://www.beautylabo.jp/whip/
まるでシャンプーをしているかのような感覚で、簡単で全体に塗布ムラも出来にくく、
クリームタイプの物に比べると比較的均一に染まりやすいです。
引用元:http://www.beautylabo.jp/whip/
簡単に全体に薬剤が行きわたりやすいというのは魅力でもあり難点でもあります。
クリームタイプでは新しく生えてきた部分や、ポイントでの塗り分けもしやすく良かったのですが、
ホイップタイプでは簡単に全体に塗ってしまいがちなので、不要な部分にもついてしまう事が往々にありますので
塗り分けが必要な毛髪にはかなり不向きだと言えるでしょう。薬剤の作り自体はクリームタイプと大差はないのですが、
薬剤の操作性という部分でご自分に合ったものをご利用いただけば良いと思います。
そして泡でできている形状故にトリートメント成分が配合させづらいために、トリートメント効果が実感しづらく、
ダメージが他のカラー剤に比べると感じやすいのも一つ特徴としてあげられるでしょう。
なので市販だからコストも気にならないし、簡単に塗れて割ときれいに染まるからと、
まめに重ね重ね行ってしまうと大ダメージの原因ともなりますので取り扱いには注意が必要です。
染め粉の市販カラー剤スプレータイプ
スプレータイプのヘアカラーは、クリームタイプやホイップタイプとは少し違った一時染毛剤というタイプです。
スプレーのように髪に吹きかけるだけで色を付着させることができ、染めるのにそれほど時間がかかりません。
また、髪を洗うと色は落ちてしまうため、1日限りのヘアカラーです。
とても便利ですが、全体を毎日染めるにはなかなかの量を使う事となるため、非常にコストがかかってしまいます。
なので緊急で黒くしないといけないときや、イベントごとの際に気分を変えてオシャレを楽しまれたい方などにオススメです。
染め粉でする市販のカラーリングの選び方とは?
上記のように、市販されているヘアカラーは大きく3つに分けることができます。
しかし、その中にも色々なメーカーごとに多くの製品が出ているため、どれを選んだらいいのか迷ってしまいますよね。
求めている仕上がりによってヘアカラー剤を選ばなければ、うまく染めることができない原因にもなります。
そこで、美容師目線でのヘアカラーを選ぶ時のポイントをご紹介していきます。
染め粉でする市販のカラーリング・簡単に染めたいならホイップタイプがおすすめ
先ほどもご紹介した通り、ホイップタイプは塗りやすく塗布ムラが少なく不慣れな方でも簡単に染めることができます。
自分一人では見えない部分もあるため、クリームタイプは塗布ムラがダイレクトに仕上がりのムラ感につながります。
自宅でセルフで髪を染めるときにはおすすめのヘアカラー剤です。
しかし、器用さに自信があるという方や、誰かに手伝って貰う場合にはクリームタイプがおすすめです。
クリームタイプは、塗布にムラが出ないように気をつけながら染める必要がありますが、しっかりと染まり
余分なところにつくことも抑えることが可能でセルフでするカラーの中では大ダメージにはまだつながりにくいと思います。
染め粉でする市販のカラーリング・自分に合ったカラー選びをするポイント
市販のヘアカラーでは、パッケージに載っている色通りに髪が染まるとは限りません。
上記記事にて紹介をさせて頂きましたが髪のダメージの度合いや元々持っている色素の違い、
色の抜け具合などによっても色の出方は大きく変わるため、自分の髪のことをしっかり分かっておく必要があります。
例えば髪の色味が黄色みが出ている時にアッシュ系(青み)カラーを使った場合と、
髪の毛にオレンジみが強く出ている場合では染まりあがりは全く違った仕上がりになります。
単純に黄色みを帯びた毛髪にアッシュ系を単色で用いた場合には、黄色みと混ざり緑みが強く出ることでしょう。
逆にオレンジみを帯びている場合には、アッシュ系カラーは反対色なので、
オレンジみを抑えた柔らかい印象の仕上がりとなることでしょう。
というように毛髪の状態によって仕上げたい色味に対して、使うべき色味は違うのが実際のところなので、
キレイに確実に染めたい場合にはやはり美容師に染めてもらうことが一番でしょう。
それでもどうしても染めたい場合には担当の美容師さんなどに相談をされてみてはいかがでしょう?
そしてカラー選びをするときに参考になるのが瞳の色です。
瞳の色が明るい方は、地毛も明るい色が似合うことが多いため、
市販のヘアカラーでは明るめを選んであげることで、あなたに馴染んだカラーにすることができます。
一方、瞳の色が黒い方は、色も暗めが似合うことも多いため、少し暗めの色を選ぶことで
より肌に馴染んだ似合う色に仕上がります。
また、髪質に合わせたカラー選びもある程度参考にしてもらえればいいと思いますが、
髪の毛が細い方はメラニン色素の赤味が少ないことが多く、黄色っぽく染まることが多いです。
そのため、黄色系の色をなるべく抑えたヘアカラーを選ぶといいでしょう。
一方、髪の毛が太い方は色素量がしっかりとしていて、赤味が強く出ることが多いため、
赤味を抑えたい場合は、赤系の色を抑えれるアッシュ系やマット系カラーを選ぶことをおすすめします。
このように、使いやすさ、染まりやすさと同時に仕上がりの色もヘアカラー選びの大きなポイントになりますよね。
これらを参考に選んでいただくと、きっと希望に近い仕上がりになりますよ。
染め粉でする市販のカラーリングの限界とは?
市販のカラー剤で一体セルフでどんな色味なら出せるのか?気になりますよね?
まず第一に、ご理解を頂きたいのは、セルフでのカラーリングにはやはりリスクがつきもので、ちゃんとした知識もなく
カラーリングがうまくいくようにと繰り返し繰り返しカラーを行ってしまうと
もう後戻りの効かない大事故につながってしまう恐れもありますので、本当に誰でも簡単に染めれる反面簡易さゆえの
パワーの強さなどは理解しておきましょう。
そしてやはりきれいな色に確実に染めたければ美容室を強くオススメしますが、選択は自由なのでどうしてもなら
ときちんとご理解を頂いたうえでここからはお読みくださいね。
まず限界としてはあまりなく、ちゃんとした知識があれば、割と様々な色味が狙っていけるかと思います。
例えばブリーチをしないと入らないような色味はセルフでブリーチを行ったうえで、
その抜け具合に応じた希望色をきちんと選定出来れば、希望の色味は出すことが可能でしょう。
ですが今かなり簡単に書きましたが、そこが実際のところ一番難しい部分なのです。
そこに私たち美容師も失敗を繰り返しながらでも研究し、きれいな色味を出すために努力を重ねている部分なので、
もし色相などに詳しい場合には、チャレンジを繰り返されてみてはいかがでしょうか?
くれぐれも友達がこのカラー剤を使ったらきれいに染まったよ!という情報はうのみにされないことが賢明だと言えるでしょう。
なぜならあなたと友達の髪の毛は必ずしも同じように染まるとは言い切れないからです。
と、これらのことを把握したうえで、自分の限界を探されてみてはいかがでしょうか?
そして限界を感じたら迷わず美容師さんに相談してくださいね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
市販の染め粉の特徴や、選ぶ際のポイントなどをお伝えし、あなたができる限界点がどのへんか、
しっかり把握していただいたうえで、セルフでチャレンジするのか?
美容室でお任せしてやってもらうのかは自分の向き不向きなどでも選んでもらえばいいのではないでしょうか?
またわからないことなどあれば気軽にお問い合わせくださいね!
それでは本記事もご愛読いただきありがとうございました。