ヘアカラーをしたいけどダメージが気になる。という方は多いかと思います。では一体ヘアカラーのダメージとは何なのか?その原因を知り対策する事で髪のダメージを抑え、綺麗な髪を維持していけるよう解説していきます。
目次
ヘアカラーでダメージする原因とは?
ヘアカラーでダメージといっても様々な要因があるかと思います。
カラーの種類も様々なのでそれに合わせたダメージ対策をしなければなりません。
まずカラーにはどのような種類があるのか見て見ます。
ヘアカラーにはどんな種類があるの!?
まずヘアカラーにはいくつかの種類があるのをご存知でしょうか?
アルカリカラー
ヘアカラーといえば大体の人が思い浮かぶ一般的なカラー剤です。脱染力があり髪を明るくしたり豊富な色のバリエーションがあります。
一般的に1剤と2剤がありそれを混ぜ合わせて使用します。脱染力があるので髪を明るくする事ができる唯一のカラー剤です。
カラー剤の割合では一番多いので様々なカラー剤があるのも特徴です。
ヘアマニキュア
髪の表面に色を乗せるイメージで比較的刺激が少ないです。ただ脱染力は無いので黒い髪を明るくすることはできません。
彩度は高いので明るい髪に使えば鮮やかなカラーを表現できます。あくまでも明るい髪に色を乗せるだけのイメージなので
色持ちはあまりよくありません。
ヘナ
ヘナという植物で染めていくカラー剤です。天然由来なので刺激が少なく使い続けると髪にハリコシが出やすいです。
ただ市場に出回るものにはヘナ以外にも不純物が入っていることがあるので注意が必要です。
マニキュア同様脱染力は無いので白髪や明るい所にしか色ははいりません。
基本的にヘナの色素はオレンジなので色のバリエーションは少ないです。
塩基性カラー
市場ではカラートリートメントが一般的です。お風呂場でシャンプー後にお手軽にカラーできるのが特徴です。
染まりが甘く色が薄いといったデメリットがあります。マニキュア同様色を乗せるイメージなので持ちはよくありません。
逆にアルカリカラー後の色持ちを良くさせる為の補助的な役割で使われることもあります。
このようにヘアカラーには様々な種類があります。この中で今回はアルカリカラーに絞った解説をして行きます。
アルカリカラーとは!?
ではアルカリカラーとはどういったものなのかというと、1剤と2剤の薬剤を混ぜ合わせるタイプのカラーです。
1剤には主に色の元になる染料とアルカリ剤です。2剤には酸化剤(過酸化水素)が入っています。
まずアルカリ剤が、髪の毛を膨張させ表面にあるキューティクルを開くことで内部に薬剤が浸透しやすい状態を作ります。
アルカリ剤によって分解された2剤は酸素を発生させ、髪内部のメラニン色素を脱色すると同時に染料を発色させます。
発色した染料同士が互いに結びついて大きくなり、開いたキューティクルのすきまから出られなくなることで、染料が定着します。
アルカリ剤とは!?/ヘアカラーのダメージ
アルカリ剤には上記にもあるようにキューティクルを開き髪を膨潤させる効果と
2剤の反応を促進させメラニン色素を取り除く作用があります。
もともとキューティクルは様々な刺激から髪を守ってくれると同時に髪の栄養分が外に流れ出ないように包み込んでくれる
フタのようなイメージなのですが、それをアルカリで無理矢理こじ開けているので当然髪のダメージになってしまいますね。
さらにキューティクルが開きっぱなしだと中からドンドン栄養が流れていくのでしっかりと閉じていかなければいけません。
弱酸性の状態が一番キューティクルが閉じ安定した状態なのでアルカリ性から弱酸性まで髪のphを戻してあげなければなりません。
また髪のメラニン色素を脱色することで髪を明るくするのですがそれはイコール髪のメラニンを破壊しているということです。
髪を明るくするためには仕方のない事ですがこういった事も頭の隅において起きましょう。
また、そのアルカリは油と非常に仲良しで髪の油であるCMCを取り除いてしまいます。
CMCは髪の栄養であるタンパク質やキューティクル同士をくっつける接着剤の役割もあります。
その髪の油分がなくなると栄養が流れ出やすくなったりパサつきやすい髪になってしまいます。
ではどうすればダメージをなくせるのか?
というと全くゼロにするのは難しいですが毛髪に対して適切な薬剤選定をする事、例えばもうすでにメラニン色素が少なくなり明るい髪の毛や
カラーを繰り返しキューティクルが浮いている髪に対してはそこまでアルカリの強いカラー剤を使う必要はありません。
今の髪の状態を見極めたカラー剤を選定する事でダメージを減らせる事ができます。
またしっかりとした処理を行う事でアルカリを髪に残さないようにする事もとても大事です。
アルカリが髪に留まり続けるとこれだけダメージが蓄積されます。カラーのお流しの後はアルカリもなくなっているようにするのが
大事です。
1剤は脱色しながら色を入れる/ヘアカラーのダメージ
ヘアカラーの1剤には染料が含まれます。この染料が発色してカラーの色が出ます。
しかしその時にメラニン色素が沢山髪に残っていると髪は暗いです。髪が暗いと色を入れてもよく分かりません。
黒い画用紙に絵の具で色をのせてもよく分かりませんよね?なるべく画用紙は白くしなければ鮮やかな色はわかりません。
髪も同じでメラニン色素が沢山残っているとあまり色味は感じません。メラニン色素を取り除き明るくする事でカラーをした時に
色味が感じられ鮮やかさを出すこと出来ます。
ブリーチ剤は髪の色を抜くもの、髪を明るくするものとして有名です。
また髪をすごく傷めてしまうものとしても広く知られていると思います。
しかし強さの違いはあれどこのブリーチ剤は普通のカラー剤にも入っているということです。
カラーが染まるメカニズムは8レベルの明るさになるアッシュのカラー剤であればまずブリーチが
10レベル近くまでメラニン色素を取り除き髪を明るくします。そのあとにアッシュの染料を入れて8レベル程度の
仕上がりになります。なので色が抜けたときは少し明るくなるのはこの為です。
カラーをする場合、メラニン色素を取り除くことで確実に髪は負担を受けます。
また極端に赤から緑に!と色の変化をつけるカラーリングよりも色相環を考えながら徐々にカラーチェンジをする方が髪の負担も少ないでしょう。
2剤の過酸化水素のリスク/ヘアカラーのダメージ
ヘアカラーの2剤には酸化剤である過酸化水素というものが入っています。
これが1剤と反応することでメラニン色素をを取り除いたり染料が結合し大きくなることで髪の外に出ないよう留まってくれます。
しかし過酸化水素のリスクも知っておかなければなりません。
過酸化水素はその濃度や使用する物質によって沢山のものに使用されます。漂白剤や殺菌剤、酸化剤など様々です。
カラーで使われる過酸化水素の濃度は1.5~6%で髪のダメージレベルや仕上がりのカラーによって変えます。
この過酸化水素が髪に残っていると徐々に活性酸素に変化していきメラニンの分解を促進させてしまいます。
せっかくカラーをしたのに髪の褪色が早くなってしまうわけです。
また頭皮に過酸化水素が残ると毛穴からでた皮脂と反応して過酸化脂質になり髪の元になるもう毛乳頭を傷つけ薄毛や
白髪の促進などの悪影響を与えてしまいます。
カラーの度にしっかりと残留物質を残さないようにすることがとても大切になっていきます。
活性酸素に関してはこちらをどうぞ
ヘアカラーのダメージ対策とは
ここまでヘアカラーのダメージの原因について解説して行きましたがここではそれらをどう対策していくのか?
カラー後にどういったことを行わなければならないのかを解説していきます。
ヘアカラーをする以上ダメージを全くゼロにするということはできません。
適切な処理でダメージを最小限に抑える、ダメージを残さないようにすることが大事です。
アルカリ剤の除去/カラーダメージ対策
酢や梅干しのようにすっぱいものは酸性。灰汁(あく)などの苦味があるものはアルカリ性です。
その強さを表す数値をPH(ペーハー)と呼びます。
PHは0ー14まであり中央の7が中性となります。人はだいたい4.5~6くらいでカラー剤などは大体10~12です。
上記にもあるように髪がアルカリ性に傾くと様々なダメージの原因となります。
髪は本来弱酸性の状態が一番安定しており強度もあります。なので素早くその状態に戻してあげることが望ましいです。
方法としては酸性のものを使いアルカリを中和して行きます。
酸性が強すぎると逆に髪は脆くなってしまうのでその酸性の強さにも気をつけなければなりません。
当サロンではカラー後にキトサンを塗布することでアルカリを中和していきます。
過酸化水素の除去/カラーダメージ対策
過酸化水素の除去にはヘマチンを使います。
正確には反応し切らず残ってしまっている過酸化水素に対してヘマチンを合わせ完全に反応させてしまおうというものです。
ダメージの原因になるものは残さないようにすということですね。
またこのヘマチンは髪の主成分であるケラチンと結びつきやすく使用することで髪がしっかりするといった効果も期待できます。
また残ってしまった活性酸素は悪玉活性酸素として頭皮や毛根に対して様々な悪影響を与えてしまいます。
これらのアルカリ剤や過酸化水素の除去を行う為のデトックスメニューもありますデトックスとは?↓↓
髪のダメージの原因は美容室にあった!?ヘアカラーなどのダメージをなくす方法
動画はこちら↓↓
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アフターケアにはトリートメントが大事?/カラーダメージ対策
ここまでヘアカラーによるダメージの原因、その対処方を記載してきましたが
これは全て髪にダメージを残さないようにする為のものです。
髪を明るくする、色を入れるということは少なからず髪に負担を掛てしまいます。
髪のメラニン色素を取り除き明るくしていくのでそこには必ずダメージホールという空洞ができてしまいます。
それはしょうがないことなのでそれを穴埋めして水々しい綺麗な髪を作っていくのは最後のトリートメントの役割だと思います。
空洞ができるとどうしても水分が逃げやすくパサつきやすい髪になってしまいます。
そうならない為にもしっかりと穴埋めをしてケアすることで綺麗な髪を作っていくことが大事です。
サロントリートメントとは?
サロントリートメントでは髪の内部タンパク(栄養分)の補給、髪表面のキューティクルの補強が主な役割です。
それらを個別に分けて2~6種類ほどの段階的にトリートメントしていきます。
基本的にまず髪内部にケラチンなどのタンパク質、髪の油であるCMCを入れ擬似キューティクルを作り本来のキューティクルを
補強することで手触り、指通りの向上をします。
普段のホームケアではできない段階を踏んだトリートメント工程により効果的な成分を効率よく浸透させ持ちを持続させていきます。
特にこの工程はカラーやパーマなどの薬剤を使った後の髪が不安定なタイミング(キューティクルが開いているなど)に行うこたで
より効率が上がります。
薬剤を使った背術の後にオススメされるのはこういった理由もあります。
カラー後オススメシャンプー&トリートメント
カラー後は髪もデリケートになっています。
そんな中でどのようなシャンプーがオススメなのでしょうか?
ご自宅で使うオススメシャンプー&トリートメントを紹介して行きます。
まずはじめに残留物を残さないという事が大事でした。なのでヘマチンが配合されたシャンプー類はオススメです。
またカラーの色持ちという観点から低刺激で染料の流失を防ぐケア商品としては
などがあります。
またカラーの染料は髪が濡れるだけでも膨潤し流失して行きます。
極端に言えば髪を濡らす、シャンプーをすればするほど色落ちは早くなると言えます。
なのでなるべく使用するシャンプー剤などは刺激が少ないほうが色の抜け具合が変わってきます。
プールや海など塩素(アルカリ)が強いものも同じようにカラーの持ちダメージの原因になるので注意が必要です。
まとめ
髪のダメージといってもその原因は様々です。
今回はカラーについてのダメージの原因、対策でしたが
いかにダメージの元となるものを取り除けるかでその後の髪の状態、カラーの持ちが変わってきます。
こういったところも美容室とホームカラーの違いかと思います。
カラーをする前の処理も大事ですがした後の処理も同じく大事でそこまでこだわっているということを分かっていただければ幸いです。