紫外線は髪にさまざまな影響を及ぼし、ヘアダメージやヘアカラーの退色などの原因となります。紫外線から髪を守るための方法や、ヘアダメージの改善方法、ご自宅でできるヘアケアなどについてご紹介します。
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目次
紫外線が与える髪への影響について
お肌の大敵である紫外線、じつは髪の毛にもさまざまな悪影響があります。
- 乾燥する
- 強度が低下する
- 毛髪表面が荒れて脆くなる
- 色素が抜ける
- 光沢が損なわれる
間接的なものも含めると、毛髪にこのような状態を招く要因となるのです。
毛髪表面のキューティクルはバリアの役割を担っており、紫外線によってキューティクルが損耗すると、さらなるヘアダメージや色素の流出を招くことになってしまいます。
紫外線が髪に悪い理由

毛髪内部でアミノ酸物質が繋がっている状態をシスチン結合と呼びます。
しかし、紫外線によってアミノ酸物質が酸化するとシステイン酸と呼ばれる物質が生成され、シスチン結合が切られてしまう上に元の結合状態には戻らなくなってしまいます。
もっとも、紫外線はなにも悪い影響ばかりではありません。
ビタミンD3は紫外線を浴びることで生成されますし、皮膚病の光線治療に紫外線が利用されることもあります。
長時間、直接的に浴びると悪い影響が大きくなってしまうので、対策をして上手に紫外線と付き合いましょう。
紫外線の影響が大きい時期

紫外線が多く降り注ぐ5~9月は特にヘアダメージに注意しましょう。
また、濡れた髪が紫外線を浴びると、普段よりも多くのシステイン酸が生成されてしまいます。
海やプールで泳ぐ際はしっかりと対策しましょう。
紫外線(UV)の種類

紫外線にはUV-A、UV-B、UV-Cの3種類があります。
お肌の紫外線対策として、日焼け止めについて調べたことのある方ならご存知かもしれませんね。
種類 | 説明 |
---|---|
UV-A | 地表に届く紫外線の大部分がUV-Aです。 長時間浴びることで健康被害に繋がる可能性があります。 また、雲や窓ガラスで防がれず、肌の奥まで浸透しやすいという性質があります。 メラニンの生成を活性化させ、黒くなる日焼けやシミの原因になります。 |
UV-B | 地表に届く紫外線のうち、5%ほどがUV-Bです。 窓ガラスなどである程度防ぐことができるものの、有害性がUV-Aよりも高く、赤くなる日焼けや皮膚がんの原因になります。 |
UV-C | オゾン層などで吸収されるため、ほとんど地表には届きません。 |
お肌用の日焼け止めでは、UV-Aを防ぐ効果の度合いを「PA」、UV-Bを防ぐ効果の度合いを「SPF」という表記を用いて表します。
しかし、毛髪に対してはこの指標で表すことができません。
髪のための紫外線対策
お肌の紫外線対策と同様に、日傘や帽子は有効な対策です。
また、夏の時期は毛髪用のUVカットスプレーが発売されるようになるので、こちらも併用するとなお良いです。
海・プールでの紫外線対策
濡れた髪はできるだけ早く乾かしたほうが良いですが、海やプールではなかなかそうもいきませんよね。
ドライヤーをすぐに使用できる状況なら良いですが、日帰りの海水浴だとそれも難しいです。
海水に含まれる塩分や、プールの水に含まれる塩素系薬品は髪を猛烈に痛めます。
まずはしっかりシャワーで髪を洗いましょう。
そのあとはタオルで優しく、丁寧に水滴を拭き取り、洗い流さないトリートメントで保湿&ダメージ補修するのがおすすめです。
▶ おすすめの洗い流さないトリートメント
紫外線ダメージの改善方法
紫外線の影響で髪がパサついたり、クセ毛が悪化した場合の改善方法です。
おもにご自宅でできるヘアケアについてご紹介いたしますが、痛みが酷い場合はサロンの髪質改善トリートメントも検討してみましょう。
▶ 髪質改善トリートメントと縮毛強制ってどう違うの? | それぞれのメリットとデメリット
ご自宅でできるヘアケア

■シャンプー・トリートメントを見直す
髪のバリアであるキューティクルが紫外線によって損耗してしまうと、余計にダメージを受けやすくなってしまいます。
この状態で洗浄力の強すぎるシャンプーを使用すれば、毛髪内部の栄養を洗い流し、どんどん髪が痛んでしまいます。
これではいくらケアしても髪の状態が良くなるはずないので、まずは髪にやさしいアミノ酸系のシャンプーやダメージケア用のトリートメントに切り替えましょう。
▶ アミノ酸シャンプーやノンシリコンシャンプーはなぜ髪に良い? | 市販のシャンプーが良くない理由
▶ おすすめダメージケアシャンプー&トリートメント
また、正しいシャンプーのやり方を覚えることで、よりヘアダメージのリスクを抑えらえれえます。
■素早く髪を乾かす
前述のように濡れた髪は紫外線ダメージを加速させます。
朝シャン派の方は出かける前に、しっかりドライヤーで髪を乾かしましょう。
もちろん、夜シャン派の方も就寝前のケア次第で翌日のヘアコンディションが大幅に変わりますよ!
▶ 寝る前のヘアケアを徹底解剖!!!朝のスタイリングが楽に決まる方法とは?
また、ドライヤーの使い方にもコツがあります。
毛髪は熱に弱いため、ドライヤーを当てすぎるとダメージを与えてしまいます。
しかし、上手に扱えばヘアダメージを抑えられるだけでなく、■スタイリングがとてもしやすくなります!
■ブラッシング
意外と侮れないのがこのブラッシングです。
ご自宅だけでなく、外出先でのヘアケアとしてもおすすめです。
絡まった髪を梳くだけでなく、頭皮の結構を促進したり、脂を均して髪全体に保湿効果やツヤ出し効果をもたらしてくれます。
洗い流さないトリートメントとの相性も◎です!
まとめ
紫外線はみなさんが思っている以上に髪を痛めています。
特に5~9月は日差しが強く、せっかくのヘアカラーがすぐに褪色したり、髪のパサつき・うねりが顕著に出やすい時期です。
毛髪の内部までダメージが及ぶと、元の状態に戻ることはありません。
ダメージを受ける前にしっかり対策をしたり、損耗したキューティクルを補修するといった工夫をしましょう!