よく美容室でパーマをする時に「トリートメントはされますか?」と聞かれますか?
トリートメントは髪をサラサラにしてくれて手触りが良くなるイメージですが実際どんな効果があるのでしょうか?
パーマをした時はトリートメントもした方が良いの?どんなメリットがあるのか?その時気をつける事をご紹介します。
目次
そもそもトリートメントとは?
そもそもトリートメントとは何なのでしょうか?
トリートメントをすると髪がサラサラになったり手触りが良くなります。これはトリートメントの特徴でもある皮膜(コーティング剤)を髪の表面にコーティングすることで手触りや質感を向上させています。
私達が手で触れて一番感触が伝わる髪表面をツヤツヤにする事で髪はサラサラでダメージが治ったように感じます。
しかしトリートメントといっても各サロンによってかなりの違いがあります。
ドランではトリートメントの定義とはあくまでも髪の毛の潤いを保ち、しなやかで弾力のある髪を作る為の「補助」や「保護」をするものです。
なので髪の表面に皮膜を作って手触りを良くするだけでなく、
パーマの間で髪に弾力や強度を上げる為の成分を入れたり、
髪の毛のPHを安定させたり(人の身体は弱酸性なので薬剤などでアルカリ性に偏った髪を弱酸性に戻す成分)だったり、
薬剤の浸透率や効果を高めてあげるもの(薬剤の浸透率や効果が高くなればそれだけ短時間でパーマがあたり結果ダメージの減少になる)
反応しきらず髪の中に残ってしまった余分な薬剤を除去するもの等を全て含めてトリートメントと呼びます。
トリートメントの役割とは手触りを良くしたり質感向上だけでなく、髪の弾力や強度を上げてカールやウェーブをよりしっかりとだしたり、髪の状態を安定させたり、余分なものを除去してダメージを残さないようにしたりするものです。
その為に様々なものを複合的に使いお客様一人一人の髪の状態に合わせてトリートメントをする事で髪の潤いを保ちしならかで手触りの良い髪を作ります。
パーマはカラーよりも傷む?
パーマは傷むというイメージがあり避ける方も多いですがそれは本当なのでしょうか?
パーマはカラーと違い髪の形を変形させる為、キチンと手入れをしないと乾かしたりセットをしないと髪は色々な方向に向き結果ツヤで出にくくパサついて見えます。
ストレートだと髪の表面を均一に整えれば光が綺麗に反射するので例え髪の内部が傷んでいたとしても綺麗に見えます。
なのでカラーの方がダメージが少ないように感じますが、ハイトーンのカラーやブリーチなどで明るくなった髪は実際は髪内部はスカスカになっていてパーマよりもダメージが大きい場合もあります。
ここで重要なのは、私達が見ている髪はあくまでも髪の表面だけで、髪内部はパーマを一度あてるよりも、何度も明るいハイトーンのカラーを繰り返しやっている髪の方が実際は髪内部がスカスカでダメージが進行しているかもしれないということです。
パーマもカラーもどちらがダメージが大きいかというよりもそれをする施術者によって大きく変わります。
パーマの時のトリートメントをした方が良い理由とは?
トリートメントは髪の表面に皮膜を作り手触りを良くしたりサラサラにするだけと思われがちですが違います。
それだけだと思っている方は、その皮膜は2週間~3週間、早いものであれば1週間もすれば日々のシャンプーなどで剥がれ落ちてしまい質感は戻ってきます。
結果的にトリートメントのもちが悪いとなってしまいトリートメントのやる意味が分からなくなってきます。
しかしドランではパーマの補助としてトリートメントをする事でより綺麗なパーマをあてる工夫をしています。
カラーを何度も重ねた髪は内部が空洞化してハリコシや弾力が無くなっています。その状態でパーマをあててもウェーブは伸びてフニャフニャになり綺麗なリッジが出ません。その為パーマをあてる前に擬似的にその空洞にトリートメントを入れ髪の強度を上げます。
それによりハリのあるカールやウェーブを作ることができ“もち”も良くなります。
またデトックスする事で反応しきらず髪に薬剤が残ってダメージに繋がるのを防ぎ素の状態にしてから薄く髪表面に皮膜を作りコーティングする事で手触りや質感を向上させます。
これはカラーの場合だとクリームの為カラー直後はそこまで質感が悪くなりにくいのですが、パーマ剤は液体の為、髪がよりパサつきやすく乾燥しやすいのでパーマ後のトリートメントはとても効果的です。
パーマのあと間違ったトリートメントをしてしまうと逆効果?
パーマ後なんでもかんでもトリートメントをすれば良いというわけではありません。
あまりに皮膜をつけすぎてベタベタにしてしまうとパーマは伸びて綺麗なウェーブを作りにくくなってしまいます。
髪は元々重力もあり真下に落ちるのでストレートになりやすいのが当たり前です。しかしパーマはその重力に逆らってカールやウェーブをつけているので、あまりにトリートメントをつけすぎて髪が重たくなってしまうとパーマはダレてしまいます。
それを日頃から、お風呂場やアウトバスなどでトリートメントをつけすぎていると髪はどんどんと重くなり結果的に“もち”が悪くなります。
特にしっとりタイプのトリートメントやオイル系の洗い流さないトリートメントなどをよく使っている方は注意が必要です。
つけ過ぎないように少量にする、
つけるのを毛先の先だけにする、
使っている物を軽い質感のものに変えるなど工夫が必要です。
パーマ後はどういったものが良いか担当者さんに聞いてみて下さい。
パーマ後のおすすめトリートメントは?
パーマ後に特におすすめなのは、ハリコシや弾力を強化してくれるもの。
先程にもあったようにパーマを綺麗に保つにはハリコシや弾力が必要です。髪がダメージしてしまうと髪内部に空洞が出来てしまいハリコシや弾力低下に繋がります。またパーマは髪の結合を切って形をつけ再結合してあてていくのですが、上手く再結合出来ずに切れたままの物もあります。これも髪のハリコシや弾力の低下になってしまいます。
施術中になるべくダメージを抑えて空洞化や不完全な結合を作らないようにしますが、薬剤を使う以上少なからずそういったものが出てきます。
そうなった時にあとの補強としてトリートメントを使用します。
具体的にどんなものが良いかというと、空洞化した穴を埋めてくれるようなもの、切れた結合を補強してくれるものがよいです。
おすすめはデミコスメティクスのフローディアシリーズ。
バルネイドシステムという髪の空洞化した部分に入り込み風船のように膨らむことでスカスカになってしまった髪にまたハリコシや弾力を与えてくれます。
またミルボン商品の多くにCMADKという成分が入っておりこれが髪の強化に繋がります。
どういう事かというと髪を構成するケラチンタンパク質と極めて近いCMADKというケラチンを髪内部に入れる事で親和性が高くなります。また吸着率が良いので少しのシャンプーなどで流れ落ちる事が無いのでパーマのもちもよくなります。
また最近ではカルボン酸やマレイン酸といった髪を強化してくれる商材も増えてきているのでこれから沢山の商品が増えてくると思います。
まとめ
いかがだっでしょうか?
トリートメントはただ髪をサラサラ、ツルツルにしてくれるという目的だけでなく、しっかりと目的を持って使う事でパーマの仕上がりやもちに違いが大きく出ます。
必要な部分に必要な量をがとても大事でつけ過ぎや間違ったものを使うと逆効果になりかねないので気をつけて下さい。
特にトリートメントのつけ過ぎ、髪質にあっていない物を使っているとベタつきがあったり、髪が重くなってしまいます。
そうなるとまずパーマをあてる段階でパーマが中々あたらなかったり、あたりにくくなるので余計な髪のダメージを与えてしまいます。またパーマ後もそのような状態だとパーマのもちもよくないので、そういった場合は一度見直してみてください。