今やヘアカラーを楽しまれている方にとっては一度は体験をするであろうアッシュという色味。
おしゃれなカラーで染めてほしいと美容師さんにおすすめの色味などを聞くと一度は勧められたこともあるかと思います。
そんなアッシュカラーに市販の薬剤を使ってどこまでできるのか?また挑戦するならどのように挑戦すればいいのかを紹介していきますね。
ですがくれぐれもこちらの記事でセルフでのカラーを推奨しているページではなく、あくまでどうしてもセルフでカラーリングを
せざるを得ない方に向けての少しでも失敗してしまうリスクを減らすための記事であることはご理解の上お読みいただき参考ください。
仕上がりのクオリティやダメージ・綺麗さ・色モチお気にされるのであれば間違いなく美容室でのカラーをオススメさせていただくことは
始めに宣言のうえこちらの記事を書いていきたいと思います。
それではまずは、あなたがイメージをしているアッシュというのはどんな色味でしょうか?
そもそもアッシュって何色なんですか?という事も、アッシュが実際に流行ってはいるけどあまり知られていない部分かもしれません。
なんとなく、くすんだ色でかわいいよね。ぐらいに思われている方も多いと思いますので、まずはアッシュの色味や
なぜアッシュがここまで指示されているのかなどにも少し触れていきたいと思います。
目次
アッシュを市販のカラー剤で染めるとどんな色味になるの?
では先ほど少し触れたアッシュのまずは色味について少し紹介をしていきます。
アッシュ(Ash)とは直訳すると灰色なのですが。
日本のカラーのチャートを見てみるとアッシュという色味で灰色のものは意外に少ないのです。DRANでも取り扱っているカラー剤を見ると
濃さや、混ざっている色味はそれぞれに違いますがシルバーや、鼠色のような灰色感の強いアッシュは少ないのです。
どちらかと言えば日本人の髪の地毛の色味に合わせてアッシュには青みや紫みが混ぜられるようになりました。
なので世間的に人気のアッシュカラーと言えば灰色だけでなく青みや紫みが混ざっているのです。
元々赤みやオレンジみの強い日本人の強くハリのある印象の髪質的には、このような赤みやオレンジみを抑えた
やわらかく透け感のある印象にあこがれられていました。なので日本ではアッシュ系のカラーがカラーブームの到来とともに
長い間カラーを楽しまれている方には絶大なる支持を得ているのです。
そんな大人気のアッシュですが最近ではアッシュをベースにしたカラーも楽しまれるようになってきました。
- グレーアッシュなどはいわゆるみんながあこがれる一度はやってみたい色味ではないでしょうか?
- はたまたアッシュの柔らかい印象にかわいらしさをプラスした、ピンクアッシュ
- ナチュラルなテイストの明るめアッシュ系カラーなら、アッシュベージュ
- ナチュラルテイストで深みを出して落ち着いたおしゃれさんな印象のアッシュブラウン
- カジュアルな印象がプラスされるグリーンの混ざったアッシュ系ならミントアッシュ
- 少し落ち着いた洗練された女性像を表現されるなら迷わずラベンダーアッシュ
などなど本当にアッシュをベースにした色味は数々生み出されてきていて
あなたの求める印象にフィットするアッシュ系も必ずと言っていいほどある事でしょう。
なんとなく日本ではアッシュが絶大なる人気を誇っていることがお分かりいただけたでしょうか?
赤みの印象の強い自分の髪色に透け感が出るのですから、比較的簡単に雰囲気を変えることができるアッシュ系。
続いてはそんなアッシュ系をきれいに表現するために必須の考え方を紹介していきますね。
セルフでのカラーをお考えの方はこちらの項目は必読ですよ。
アッシュを市販のカラー剤できれいに出すための考え方
さてそれでは本題にいよいよ入っていくのですが改めて念を押しておきましょう。
※アッシュを市販で染める前の絶対的な注意事項※
まず本記事では※きれいなカラーの色味を出すことまでしかお手伝いはできません。※
なぜなのか?ご自分で染められる塗布技術、毛髪のダメージ具合などをきちんと診断し必要な薬剤の塗布の量や放置時間。
これらは我々プロの目をもってしても一度見ただけですべてを適切に判断することはほぼ不可能なぐらい難しく
あなたの髪の毛の状態をよく知り、その毛髪の状態に対しての適切な処置と私たちのプロの技術が相まって
初めて綺麗なアッシュカラーに仕上がり、あなたがきっと満足のいく仕上がりになることは言うまでもありません。
繰り返しになりますが、あくまでも綺麗にアッシュの色味を出す。
このワンポイントを美容師目線で必要最低限な知識を紹介していくだけですので、塗布を失敗してしまい
ムラになったり、毛髪診断がきちんとできず失敗して暗くなりすぎたり、放置時間を置きすぎてしまい
ダメージを負いすぎてしまったりしてしまうかもしれない。こういったリスクは勿論ご自身で承知の上で挑戦されてくださいね。
それと万が一失敗をしてしまった場合、美容室も万能ではありません。
さらなる失敗を招く原因にもなりかねませんし、一度負ってしまったダメージのケアには相応の手間と費用が
絶対にかかってきますので、こういったことも頭の片隅に入れてその範疇でカラーしていきましょう。
アッシュを市販のカラー剤できれいに出すための考え方・知識編
さて上記の注意事項はきちんとお読みいただけましたか?セルフでのカラーには薬局で手軽に購入でき
簡単に染めれるゆえの難しさや、危険性なども必ず潜んでいます。
と、驚かすのもこれぐらいにして、肝心のアッシュをきれいに染めるには!という部分の紹介にいよいよ参りたいと思います。
アッシュを染めるのにまず必要なこととはズバリ!日本人特有の赤みをどうにかするところから始まります。
このようなカラースケールというものをご存知でしょうか?こちらのスケールは純粋に色味も何も混ざっていないブリーチで
毛髪を1段階ずつ明るくしていった明るさの指標となるものです。
さてこのカラースケールをよく見ていただきたいのですが、何番の明るさまで赤みを感じますか?
髪の毛の色味とは3原色 青・赤・黄の3色のメラニン色素で構成がされているとされています。
この3色の中で明るくしていく際に真っ先に消えるのは青メラニンなのですが、その次に残るのは
赤メラニンと黄メラニンです、なんとなくわかるかな?と思うのですが、この赤メラニンはなかなかしぶとく
髪を明るくしていくうえではこの上なく邪魔なのです。
先ほどの話に戻りますが、赤メラニンはおよそ15レベルぐらいまでは残っています。
この毛髪が明るくなるとオレンジに見えるという症状にはこの毛髪内部にうっすらと残っている頑固な赤メラニンが原因なのです。
絵の具をイメージしてほしいのですが、3原色の比率が拮抗すると何色になりますか?
黒ですよね?これと同じ事が暗めのアッシュを染めるときに起きがちな失敗なのですが、
アッシュ(青み)をきれいに髪の毛に表現するときに、あまりメラニン色素が削れていない状態は赤みが残っているので
濃く深みのあるアッシュ系を狙ったときにブリーチも必要ないかな?と判断し、暗めのアッシュで染めた時に
赤みが残っている明るさから染めたのであれば、ただ3原色が混ざり合い黒に近づいてしまうだけなのです。
なのでこの赤みをどうにかするといった部分が
アッシュをきれいに表現するためには絶対的に必要不可欠となってきます。
アッシュを市販のカラー剤できれいに出すために使うべきもの(ブリーチなし)
赤みを消さないとアッシュはきれいに出ない。ということはわかって頂けたかと思います。
美容室でアッシュをオーダーするときにこのぐらいのアッシュならブリーチしないとできません。と言われたり
このぐらいならブリーチがなくてもできますね。と、判断をしてくれるかと思うのですが
それは仕上がりのカラーのアッシュ感の濃さや明るさで左右されるのです。
明るめのホワイティーアッシュやクリアなアッシュ、色味もしっかりアッシュを感じたい場合などにはブリーチは必須かと
思いますが(毛質にもよりますが赤みが残っていては明るめのカラーは必ずオレンジによって仕上がってしまいます。)
これからのシーズンの暗め系のアッシュであればブリーチはなくとも、狙うことは可能です。
それは暗めのアッシュ系を狙う時には濃いめのアッシュカラーを使えるので多少の赤みは抑えることができるからなのです。
それでもやはり先ほども言っていましたが、赤みを抑えれるとは言ってももちろん赤みが強く残っていた場合にはやはり
黒っぽく暗くなるだけで終わってしまうことが安易に予想できるので、この赤みもブリーチは使わずとも、
市販のカラー剤の中でも明るめのものを選んでまず先に地毛を明るい状態にしてから暗めのアッシュ系を使えば
明るくしている段階で赤みはオレンジみぐらいまでには薄くなっているので、
アッシュの濃いめの色がやっと発色してくるぐらいまでには出きるはずです。
ですので、あなたがブリーチで大きいダメージを負いたくない方なら、せめて市販のカラー剤の中で、
ブリーチ以外で一番明るいものを選んで染めたベースならきれいなアッシュ系を狙えることでしょう。
この染め方なら暗めは勿論8レベルぐらいまでのアッシュ系なら
ある程度アッシュ感は感じるほどの濃さでは染めれるでしょう。
そしてこの手法で染めた仕上がりの色感でもやっぱりアッシュ感が足りない方は続けて下の記事もお読みください。
アッシュを市販のカラー剤できれいに出すために使うべきもの(ブリーチあり)
それではブリーチを使ってアッシュをきれいに出したいときに使うべきものとは?
ブリーチを使わずに、アッシュを狙う時はなるべく地毛を明るい状態にして赤メラニンを少しでも薄くしてから
濃いめのアッシュを重ねてあげればいい。と比較的リスクや失敗も少ないのですが、
問題はここからです。ブリーチをした髪の毛は赤みがかなり薄くなってくるので、明るく抜けたからその状態にアッシュを使えば邪魔な
赤みももうないことだしきれいに染まるね!と考えてしまいがちなのですが、ここがブリーチをした後の最大の落とし穴なのです。
ブリーチをした髪にアッシュを染めたことがある方はわかるかと思うのですが、まず純粋なアッシュを使って染めた場合には
ブリーチした髪の毛には黄メラニンがほとんどの割合を占めています。
黄色の色味にアッシュ(青み)をのせたら、こちらも絵の具で考えてもらえばわかりますが、緑になりますよね?
そうなんです、ブリーチを染めた髪によし!アッシュを入れよう!と何も知らずにアッシュを使うと
いざ仕上がって見てみると苔のようなマットカラーに仕上がってしまうのです。
ブリーチを染めた髪に綺麗にアッシュを入れようと思ったら、黄色と青では緑になってしまうので、
緑によりすぎないように、紫や、ピンクなどを補色に混ぜてアッシュカラーを狙います。
なのでもしあなたがセルフでブリーチをしてカラー剤を選んでいくときに一番無難な色味は
ラベンダー系のアッシュです。黄みが強いベースには補色を入れないと狙った色味は確実に出ないので、
市販薬剤で調合をするのは難しいので、初めから紫の入ったアッシュ系を使うよう心がけましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ご自分で染めていくときの考え方のポイントになっていましたら幸いです。
ちなみにアッシュに限らずヘアカラーにおける色彩の調合は基本的に同じです。
毛髪内部にある色味をいかに抑えて、いかにメインに持ってきたい色味を際立たせるのか?
という部分が最大のポイントになってきます。
なので記事中に紹介していた色相環などはスクショなどしていれば繰り返し確認もできるのでおすすめです。
それではあなたが無事に失敗することなく染めれることを切に願っています。
もしわからないことや染める前に不安になったことがあれば相談してくださいね。
ありがとうございました。