ヘアカラーにもいくつかの種類があるのをご存知でしょうか?
今回はそれぞれの種類の特徴、メリットやデメリットを紹介しカラーによるダメージはどうなのか?解説していきます。
ヘアカラーの種類
アルカリカラー
アルカリカラーとは大体の人が思い浮かべる一般的なカラー剤です。脱染力があり髪を明るくしたり豊富な色のバリエーションがあります。
アルカリカラーは黒髪を明るくすることが出来る唯一のカラー剤です。
その他のカラー剤は黒髪を脱染する力はありませんので黒髮にカラーをしてもあまり変化はありません。
基本的に1剤と2剤を混ぜて使用します。
主成分は1剤のアルカリや色を発色させる染料、2剤の過酸化水素があります。
まずアルカリの効果で髪の表面のキューティクルを開き薬剤を浸透しやすくします。
その後アルカリと過酸化水素が反応し酸素を発生させます。
この酸素が髪を黒くしている元になるメラニン色素を分解し髪を明るくしていきます。
またこの酸素は染料とも反応し染料が発色、大きくなることにより髪の中に留まりヘアカラーの色が発色します。
アルカリカラーのメリットとしては
- 脱染することで髪の明るさを変えることが出来る。
- 髪内部に染料を入れるので色持ちが良い。
- 一番メジャーなカラー剤の為、色のバリエーションやカラー剤の種類がものすごく多い。
逆にデメリットとしては
- メラニン色素を分解してしまうことでダメージに繋がります。
- 他のカラー剤よりも髪への負担は大きくなります。また色が抜けた時に少し髪が明るくなります。これは一度髪の明るさを上げてから色を発色させるためです。
- 元々8レベルの明るさになるよう染めていく時、一度10レベルくらいまでメラニン色素を取り除き明るくします。
その後、染料を入れることで仕上がりの8レベルに落ち着きます。
黒い髪にいくら色をのせても色味は感じられません。明るくすればするほどに鮮やかさが出て初めて色味を感じることが出来ます。
その後は徐々に髪の中の染料が抜けていき10レベルくらいの明るさまでなっていきます。
つまり染めた時よりも明るくなってしまう訳です。
ヘアマニキュア
ヘアマニキュアは別名、酸性染毛料と呼ばれアルカリカラーが髪内部にカラーしていくのに対してヘアマニキュアは髪表面にカラーが付着するイメージです。
ヘアマニキュアはイオン結合を利用して色を髪表面に吸着させます。
ヘアマニキュアに含まれる成分が髪にプラスイオンを増やしマイナスイオンを持った染料がそのプラスイオンとくっつき髪の表面に色をのせていきます
アルカリカラーが髪内部のメラニンを分解しながら染めていくのに対してヘアマニキュアは髪内部には影響を与えないのでアルカリカラーに比べ髪への負担が少ないと言えます。
しかしメラニンを取り除かないということは髪を明るくする事は出来ません。
なのでヘアマニキュアをする場合は黒髪にいくらやってもあまり意味がありません。
元々が明るい髪や白髪に対して色を乗せていく事で初めて色味を感じることが出来ます。
ヘアマニキュアのメリットとしては
- 髪の負担を和らげる。
- 髪表面をコーティングするのでハリやツヤが出やすい。
逆にデメリットとして
- コーティングしてしまうのでパーマ液などの薬剤が浸透しにくい。
- 色を乗せるだけなので黒髪にはあまり色味を感じられない。
- 皮膚に着くと中々取れないので頭皮につかないように塗ろうとするとどうしても根元の染りが甘くなってしまいます。
- アルカリカラーとは反対に酸性なのでキューティクルを引き締めすぎてキシキシとした手触りになりやすいです。
- またマニキュアの中に溶剤として入っているベンジルアルコールもキューティクルの脂質を溶かしてしまうので髪がパサつきやすくなりダメージが全くないという訳ではありません。しかしアルカリカラーと比べると髪の負担は少ないのは間違い無いです。
カラートリートメント
別名を塩基性カラーとも呼びご自宅で手軽にカラー出来るのが特徴です。
ヘアマニキュアと特徴が非常に良く似ていてカラートリートメントも同様に髪の表面に付着しながら染めていきます。
ヘアマニキュアとの一番の違いは色をつける染料にあります。
ヘアマニキュアの染料はマイナスイオンを沢山持っていて、健康な髪である弱酸性の髪はプラスのイオンを沢山持っているため結合しやすいです。
反対にカラートリートメントはプラスのイオンを沢山持っている為アルカリカラーやパーマなどで傷みアルカリに偏った髪(マイナスイオンを沢山持った髪)に結合しやすいという特徴があります。
なのでカラー後の色持ちをよくしたり傷んで少し明るくなった髪に色を乗せてツヤを出したりするのに効果的です。
またヘアマニキュアと比べると色が薄く何度も色を重ねていかないとあまり染りません。
逆にいうと皮膚や頭皮についても取れやすいので誰でも使いやすいです。
メリットとしては
- 手軽で簡単に使える。
- 髪の負担が少ない。
逆にデメリットとしては
- 色が薄いので一度ではあまり染まらない。
- 色持ちも悪く1週間程度。
- コーティング力が強いので次にパーマなどの薬剤を使うときに浸透しにくく強い薬剤を使わないといけないので結局髪のダメージになる。
- カラーとトリートメントのいいとこ取りで結局中途半端とも言えます。
髪のダメージのことだけを考えるとメラニン色素を分解しないマニキュアやカラートリートメントが最も髪に負担が少ないでしょう。
しかし黒髪に対してはあまり意味がないので白髪を染める、
一度アルカリカラーで明るくした髪に色を重ねるというのが一般的ではないかと思います。
カラーを色々楽しみたいのであればアルカリカラー。
逆にしっかりと染まらなくてもいいから白髪をぼかしたい、色持ちは悪いけど髪のダメージの方が気になる、アルカリカラーが抜けた後のつなぎで色持ちをよくしたい。
という方はマニキュアやカラートリートメントでもいいかと思います。
あとは個人の好みで何を選択されるのか考えてもらえれば良いかと思います。
しかしどんなものでも髪のダメージを0にすることは出来ません。
結局ダメージしないものはない
どのようなカラーでも髪のダメージを全く0にするということは出来ません。
アルカリカラーはもちろんマニキュアやカラートリートメントで薬剤を使う以上少なからず髪に負担をかけてしまいます。
カラーがコーティングされそれが剥がれる時にキューティクルも傷つけてしまう為です。
なのでカラーを楽しみたいのであればしっかりと楽しんでしっかりとケアをすれば良いと思います。
ヘアカラーダメージケアシャンプー
アルカリカラー後であればカラー剤の過酸化水素などをしっかりと除去してダメージを残さない
メラニン色素を分解して出来た空洞を穴埋めしてくれる
などがオススメです。
またサロンではカラー剤の浸透を助けなるべく低ダメージで染めていくサプリなどもあるので気になる方はサロンで一度聞いてみてもいいかもしれません。
カラーダメージについてはこちらもどうぞ
まとめ
カラーにも色々な種類があるのがお分かりいただけたでしょうか?
それぞれにメリット、デメリットがあり三者三様です。
ヘアカラーを楽しみたいのか、白髪をぼかしたいのか、敏感肌でしみるのか、求めるものによっても違います。
沢山の選択肢ができたのはいいことだと思います。
自分の理想のヘアスタイルやライフスタイル、体質などと照らし合わせて自分にあったカラーを見つけて下さい。