くせ毛が嫌で縮毛矯正をしているという方は沢山いると思います。と同時に縮毛矯正のダメージが気になる方も多いかと思います。今回はそんな縮毛矯正のダメージについて、そもそもなぜダメージになるのか?ダメージの原因からその解決方法、オススメケア商品から使い方をご紹介します。
目次
まず縮毛矯正とは?
その人自身のクセを伸ばし矯正することでストレートな髪にしていきます。
一般的に1剤と2剤があり、1剤でシスチン結合という髪の中の結合を切ります。そして切れた状態でアイロンによる熱処理を加えることによりクセを伸ばし髪の中の栄養分、タンパク質を整列していきます。
最後に2剤を加えることにより切れたシスチン結合を再度くっつけて定着します。
縮毛矯正で受けるダメージとは?
1剤ダメージ
まずほとんどの縮毛矯正やパーマ剤には還元剤と言われる髪の内部の結合を切る成分とアルカリ剤でできています。縮毛矯正やパーマはこの還元剤で髪の結合を切り伸ばしたり曲げたりして最後にまた結合をくっつけることで当てていきます。
アルカリ剤はそれを補助するような役割で、キューティクルを広げて薬剤を浸透させたり還元剤を活性化させるものです。
ではなぜダメージになるかというと、過剰なシスチン結合の切断と不完全なシスチン結合。1剤でシスチン結合を切っても、2剤でその70%程度しか結合出来てません。残りの30%程度がシステイン酸に変化して、髪の空洞化といったダメージとなります。美容室ではダメージホールと言ったりします。1剤の放置時間が長すぎたり、その人の髪質に対してキツ過ぎる1剤を使っているとよりダメージにつながります。
このダメージホールをトリートメントで穴埋めしていく事も大事です。
またアルカリ剤はタンパク質を溶かしたり、キューティクルが剥がれたり、その隙間からタンパク質が流失してダメージとなります。
人の髪の毛は多種多様です。その人に合った薬剤で必要最低限のパワーであてることでダメージを抑えることが大事です。
薬剤のパワーが小さすぎると結合が中々切れず長時間薬剤をつけなければならない。薬剤のパワーが大きすぎると髪が耐えられずすぐにタンパク質が溶解、流失してしまう。
どちらもキューティクルが剥がれ、髪にダメージホールという空洞ができこれがダメージとなって髪に現れます。これらを化学的ダメージと言います。
アイロンによる熱ダメージ
基本的にアイロンで起こるダメージとしては
- 【アイロンダメージその1】熱の加えすぎによるタンパク変性
- 【アイロンダメージその2】水蒸気爆発による細胞破壊
- 【アイロンダメージその3】摩擦によるダメージ
があります。
- 【アイロンダメージその1】熱の加えすぎによるタンパク変性
熱の加えすぎによるタンパク変性とは必要以上に熱を加えることにより髪のタンパク質が硬く変質してしまうことです。
生卵が熱でゆでたまごに変わるのと同じイメージです。アイロンの温度も大事で基本は180度~200度、ダメージが気になる毛先などは温度を下げて微調整する場合もあります。熱を当ててしっかりとクセを伸ばさなければならないですが熱の加えすぎはタンパク変性を起こすのでその丁度いいバランスが大事です。
またバイブレーション機能のついたアイロンで熱の伝導率を分散させ均一に熱を伝えダメージを抑える仕様のアイロンもあります。
- 【アイロンダメージその2】水蒸気爆発による細胞破壊
水蒸気爆発による細胞破壊とは濡れた髪にアイロンを使った時にジュッ!となったことはありませんか?
この瞬間に髪の内部では水蒸気爆発と言って水が蒸発して一瞬のうちに数千倍もの体積に膨れ上がります。結果、風船を破裂させてしまうかのように細胞を破裂させてしまいます。
また水は熱伝導率が極めて高く髪内部にまで浸透した水分が一瞬でプレートの熱を髪に伝えてしまいます。アイロンを通す時は余分な水分は無くすようにしなければなりません。
- 【アイロンダメージその3】摩擦によるダメージ
摩擦によるダメージとはその名の通りアイロンのプレートとの摩擦によるダメージです。特にダメージ髪はキューティクルが剥がれ髪のバリア機能が低下してダメージを受けやすくなっています。また乾燥によるパサつきで滑らかさを失って摩擦が大きくなりダメージを与えます。
あまりにも手触りが悪い場合や乾燥している場合はヘアオイルなどで髪をコーティングし滑らかさを与えてからアイロンをすると良いでしょう。
これらのアイロンなどによるダメージを物理的ダメージと言います。
2剤によるダメージ
1剤で結合を切りアイロンでクセを伸ばした後2剤で再度結合させることで縮毛矯正をしていくのですが2剤でもダメージを受ける場合があります。
それは酸化不足によるダメージです。1剤の還元剤で結合を切り2剤で酸化させることにより再結合させるのですが、これが塗布不足やムラ、放置時間が短いと再結合が不十分になってしまいます。
1剤ダメージの項でも書いたように再結合しても30%ほどはシステイン酸になりダメージホールになります。それらがさらに多くなればダメージホールは沢山出来てしまいます。最悪の場合縮毛矯正をしたのにクセが戻ってくる現象もあります。
どの工程が一番ダメージがきついのか?
結局のところ、どの工程でもダメージの原因はありますししっかりとした施術(薬剤選定、薬剤の放置時間、塗布ムラ、アイロンの温度、アイロンの使い方、薬剤のすすぎ残し、)その一つ一つをきちんと丁寧にすることが大事です。
適正な薬剤選定。適正な放置時間。きちんとしたアイロンの使い方を心がけることがダメージを減らす方法です。
一度かけるとどうなるのか?
一度縮毛矯正をするとそこは基本的には半永久的にストレートのままです。ですが新しく生えた髪はクセ毛なのでリタッチで伸びた部分だけをまたあてる方がダメージを抑えられるでしょう。
縮毛矯正を一度かけると基本的にそこはパーマをあてることはできないと思っってもらった方がいいです。(やり方やスタイル、ダメージ具合でできる場合もありますが)
熱処理を加えて髪のタンパク質などを変形させてクセを伸ばしているので、それをまたパーマで曲げようとすればさらに大きな力で当てないといけません。髪の負担も大きいでしょう。どうしてもパーマを当てたい方は担当スタイリストに相談してみてください。
カラーも同様で熱処理を加え炭化してしまった髪は色がくすみやすく、綺麗に発色してくれない場合があります。縮毛矯正後のカラーは注意が必要です。縮毛矯正を当てた美容室とは違う所でカラーをする場合しっかりとそのことを伝えましょう。
繰り返しする事によるダメージ
髪は死滅細胞なので元通りになることはありません。爪と同じで、切っても血も出ないし、痛くもないですよね。髪は生きては いない細胞で完成された細胞です。なので縮毛矯正やカラー、パーマなどを繰り返せば減点方で髪に負担がかかります。いかに負担を減らすかが大事です。
縮毛矯正で受けたダメージは治す事が出来るのか?
- どうやって治るのか?
残念ながら元通りにダメージを治すということは難しいでしょう。
ただこれは髪の内部のお話し。実際に髪の中を覗いてダメージしてる!という方は少ないでしょう。縮毛矯正をしたい方はその癖や手触り、広がりを気にしている方だと思います。最小限のダメージで縮毛矯正を当てればその悩みが解決し今までより髪が綺麗になったということではないでしょうか?
- どうして治らないのか?
髪は死滅細胞なので元通りになることはありません。さらに過度の熱により髪が炭化してしまうとさらに深刻です。ゆでたまごが生卵に戻らないのと一緒です。ただ質感を変えて手触りの良いサラサラヘアにしたり一時的に髪に栄養を与え補強したりダメージを気にさせないようにする事は出来ます。
- なぜその後のサロントリートメント&ホーメケアが大切なのか?
サロントリートメントは縮毛矯正やカラー、パーマの施術後も一緒で髪にダメージホールという穴ができてしまいます。その穴を埋めて擬似キューティクルを作る事で手触りが良くなり、ドライやスタイリングのしやすさが格段にアップするなどのメリットもあるため、縮毛矯正後にトリートメントを併せて行うのはオススメです。
また縮毛矯正後はシャンプーをしない方がいいの?と疑問に思う方もいるかと思いますが大丈夫です。ただマイルドなシャンプーで優しく洗ったり、ドライング前は洗い流さないトリートメントで保湿したりシャンプー後はなるべく早く髪を乾かす等しっかりとホームケアをしないとダメージが進行するので気をつけて下さい。
縮毛矯正の後はサロントリートメントをした方がいいのか?
- どうしてした方が良いのか?
縮毛矯正をしたい方はそのクセや広がり、パサつきやツヤ感が悩みだと思います。サラサラなヘアを期待していると思います。
しかし手触りは、やはりトリートメントをする方が効果的です。(縮毛矯正でも手触りは良くなることもあるが)ダメージが酷いと髪の絡まりや質感が損なわれるので一緒にトリートメントをする方が良いと思います。また縮毛矯正に限らず薬剤を使う施術では髪に負担がかかりダメージホールができキューティクルも毛羽立ってしまいます。結果、摩擦が大きくなりシャンプーやドライングでダメージを進行させたしまいます。その為にもトリートメントで摩擦を減らし擬似キューティクルで保護する事は効果的です。
よく市販のトリートメントでも髪の補修をうたっていますが大抵一種類しかつけないのでシステム上髪の内部に入ってもすぐ流失する、もしくは髪の内部まで入っていかない。最悪の場合髪のコーティング力を上げてコンディショナーとの違いをつけているだけの場合もあります。
大抵のサロントリートメントは2~5よく式で髪内部のダメージホールを穴埋め、それを重合させて流失を防ぎ髪に近い擬似キューティクルを作ります。そこまでできるのはサロントリートメントだけになります。
- しないとどうなるのか?
ダメージホールができキューティクルも毛羽立ってしまい摩擦が大きくなり結果ダメージを進行させてしまいます。
ダメージが進行すると手触りが悪くなりツヤが失われカラーの色もちや仕上がりに影響します。パーマや縮毛矯正も最悪の場合出来なくなってしまうかもしれません。
縮毛矯正の後のサロントリートメントのオススメとは?
まず市販のトリートメントとサロントリートメントの大きな違いは付ける種類の数です。
市販のトリートメントは大抵一種類で髪をコーティングしてあげるだけです。髪内部にまで入ってダメージホールを穴埋めしてコーティングまでしてくれるというのは一種類のトリートメントでは難しいでしょう。
サロントリートメントは大抵数種類のトリートメントを順番に付けていきます。これにはそれぞれ役割があって髪のダメージホールの穴埋め。さらにそれを重合させて流失させないようにする。髪の表面を擬似キューティクルで覆いタンパク質の流失を防ぎ、また髪の質感を向上させる(手触りをよくする)
髪質やダメージなどからしっかりと合うものを数種類のラインナップから選べるのも大きいです。そこを見極めず髪に合っていない物や付ける場所や量が変わってくると逆効果になってしまうのできちんと美容師にやってもらう方が効果が期待できるでしょう。
- どんなものがオススメなのか?
薬剤を使った場合まず残留物質が残ります。
1剤の還元剤やアルカリ、2剤の過酸化水素などです。これらを取り除いてからトリートメントをしないとダメージの元となるものが髪に留まりダメージを進行させてしまいます。
まずはこれらを取り除いてからトリートメントをしなければなりません。
オススメはしっかりと髪の内部に浸透しダメージホールを埋めてくれるものです。
あまり油分が多くない物も良いです。縮毛矯正剤には元々髪の質感向上の為にトリートメントのような(内部補強というよりコーティング剤に近い)成分が入っています。オイルinストレートなどのような縮毛矯正剤もあります。なのであまりしっとりとしたトリートメントを選択するとベタつきの原因や質感が重くなってしまいます。
- どんなものが合わないのか?
表面ばかりをコーティングするもの。
髪の表面ばかりを何重にもコーティングして手触りだけを求めたものや、トリートメント時にアイロンなどの熱処理を行なって無理矢理に成分を髪に入れ込んだり、定着させるもの。コーティング剤を熱で固めるものはあまりオススメできません。必要最低限に留めて、あまりベタベタと付けすぎない方が良いかと思います。
あとは髪質やダメージ具合によるところが大きいです。きちんと担当スタイリストと話し合って自分に合う物を選びましょう。
縮毛矯正の後のホームケアのポイント
ここまでダメージの原因やサロントリートメントの事を書いてきましたが美容師ができるのはここまで。皆様と合うのは一年で数回~十数回。あとは皆様の家でのケアにかかっています。むしろここからの方が大事かもしれません。髪を綺麗に保てるかどうか。
まずは自分のクセやうねりの原因を知るのも一つかと思います。
家でのケアを怠れば髪は確実に悪くなるでしょう。いくら美容室で頑張って綺麗にしてもその時だけのものになります。逆に家でのケアを怠ってダメージが進行しすぎると美容室ですらも綺麗にするのは難しくなるかもしれません。中々時間を掛けれない方も多いかと思いますが皆様とスタイリスト二人三脚で頑張って行きましょう。
髪が濡れている状態というのはキューティクルが浮き上がり非常にダメージを受けやすくなっています。
その状態で髪を結ったりしていると縮毛矯正後1〜2週間は型がつきやすいので注意が必要です。
また摩擦によるダメージがとても大きくなるので濡れたままの状態でいるのは危険です。
しかっりと髪を乾かす事でキューティクルを引き締め、髪のバリア機能を高めて下さい。
ドライヤーの使い方で髪のツヤ感パサつきも変わっていきます。
- ちゃんと毛髪をとかさずに絡まった状態から乾かしていないか?
- 毛髪の毛先から乾かしていないか?
- ドライヤーを毛髪近くでずっと同じ位置で乾かしていないか?
- 乾いているのに余分にドライヤーの風を当て続けていないか?
これらを怠るとダメージを促進させたりパサつきのある髪になってしまいます。
乾かすというだけでなくきちんと乾かすことが綺麗な髪を保つ秘訣です。
詳しくはこちらを参照ください↓↓
縮毛矯正の後はアルカリ剤などによって髪がとてもデリケートになっています。
摩擦などの刺激で簡単にキューティクルなどが剥がれてしまいます。
そうなると髪内部のタンパク質の流失やバリア機能がなくなることでさらにダメージを進行させてしまいます。
無理にブラッシングしない。ほつれた髪は優しく丁寧に解いてあげるようにしましょう。
縮毛矯正をした日の夜はシャンプーをしないでくださいと言われたことはありますか?
当日からしても大丈夫なお店もあれば、1日〜1週間と様々かと思います。
では一体どれが正解なのかというと
- 薬剤の種類
- トリートメント成分の違い
- 髪のコンディション
- 美容師の考え方の違い
- で変わってくるのかと思います。
当店では特に当日NGというわけでも無く汚れているのならシャンプーをした方が良いし。特に今日はシャンプーの必要がなければやらなくても良いし。といった感じです。よくもちが悪くなるといったことも言われますが
基本的にアイロンで熱処理をした髪は半永久的にストレートのままなのでクセが出るということは伸びが甘かったというだけです。
ただとてもデリケートな髪でトリートメントをして質感をよくしていたり、髪質改善トリートメントなどのようなトリートメント成分を使ってボリュームダウンやパサつきを抑えているような施術の場合はシャンプーをするとトリートメント成分が少なからず流れていくので控えた方が良いと思います。
また縮毛矯正をしてすぐは髪を結うと後がつくのでやめてくださいと言われたことがあるかもしれません。
これは諸説ありますがまだ完全に酸化できていなく定着していない。髪に残った薬剤が反応を続け形を変化させるなど言われています。
まだ完全には解明していませんが髪はまとめたり結ったりしない方が確実でしょう。特に1〜2週間は濡れた髪を放置したりそのまま結わない方が良いでしょう。
シャンプー&トリートメントにはこだわるがやり方にこだわる人は少ないと思います。シャンプーやトリートメントのやり方でこれからの髪の状態も変わって来ると思うので縮毛矯正後に限らず意識してみてください。
- シャンプーのやり方としては、まず最初にしっかりと髪を濡らして下さい。
(35〜36度くらいの少しぬるま湯のお湯がベストですが冬などは寒いのでお好みで。)
髪が濡れてきたと思っても実際は意外と髪の芯まで水分が行き渡っていない場合があります。目安としては2分程時間をかけてあげるのがベストでしょう。
この予洗いをしっかりすることで髪の汚れの7割程を落とし、さらにサロンシャンプーに含まれる有効成分をしっかり髪の中へ浸透させやすくします。
- しっかりと予洗いを済ませた後はシャンプーをしていくのですが基本はシャンプーを2回。
1回目のシャンプーで汚れを落としていくイメージで2回目のシャンプーで有効成分を髪や頭皮に浸透させるようにマッサージをしてあげるようなシャンプーが良いでしょう。シャンプーの有効成分については次の項をご覧下さい。
- シャンプーをつける時は有効成分を浸透させたい場合、あまり泡だてないようにします。
泡立てることで界面活性剤が反応して有効成分の効果が薄くなってしまいます。なのでなるべくそのままの原液をつけると良いです。
- 2回目のシャンプーではより髪になじませる為ブラシなどでコーミングしてあげるとより良いです。そのあとのマッサージシャンプーをすることでリンパや血行促進して薄毛や細毛予防にもなります。
- すすぎも大切ですすぎ残しがあるとフケやかゆみ、ベタつきの原因になります。しっかりと行いましょう。
- 最後にトリートメントですがつける量も大体1プッシュ、ロングの方や毛量が多い方で2プッシュ程で大丈夫です。
毛先からつけていき中間、最後に手に残ったもので根元という順番です。これもシャンプー同様ブラシなどでコーミングしてしっかりと全体になじませる方が良いです。トリートメントをつけて時間を置く方もいますが置かなくて大丈夫です。むしろシャンプーの方を置いた方が効果的です。
- トリートメントもしっかりすすぎます。もうすでにこの時点でシャンプーやトリートメントの有効成分はしっかり浸透しているハズなので余分なものはしっかり洗い流しましょう。
- 最後に一貫して言えることはあまりゴシゴシと擦りすぎない方が良いです。髪も頭皮もデリケートです。
洗顔するときに優しく洗いましょうと言われたことはありませんか?頭皮も一緒で顔と繋がった一枚の皮です。
あまり擦りすぎないように気をつけましょう。
こちらにも詳しく載っているのでご覧ください↓↓
こちらのドランこだわりシャンプー動画も合わせてご覧ください↓↓
縮毛矯正の後のオススメなシャンプー&トリートメントご紹介
「縮毛矯正後のシャンプー、普段使っているものじゃだめなの?何を使えばいいの?」
縮毛矯正は美容室のメニューの中でも特に負担の大きなメニューの一つです。
縮毛矯正後は少なからずダメージを受けているので、シャンプー選びはとても大事です。
どんなシャンプートリートメントが良くないの?
よく話題にあがるのがドラッグストアなどにある市販のシャンプーはよくない!
と話題になりますが実際何が良くないのか?調べてきました。
シャンプーの主成分は水が約70%。
次に多いのが髪の汚れを落とす洗浄剤です。その中で市販のシャンプーの多くは高級アルコール系界面活性剤を使った洗浄剤になります。
どんなものがあるかというと
- ラウリル硫酸Na
- ラウレス硫酸TEA
- パレス-3硫酸Na
- オレフィンスルホン酸Na
などです。
高い洗浄力と泡立ちの良さが特徴ですがその分髪や肌の油分を取りすぎてしまいます。
これらは高級アルコール系界面活性剤は何かというと水で落としきれない脂汚れを洗ってくれるものです。
分かり易く説明すると、水と脂(油)は混ざり合いません。なので皮脂などの脂汚れは中々落ちません。
だたら界面活性剤を使って脂汚れを水でも流せるようにするんです。
で、高級アルコール系界面活性剤と呼ばれるものたちは洗浄力が非常に強いのです。
なぜ洗浄力が強いと良くないのかというと髪にはCMCという髪の脂成分があります。
これらはキューティクルの隙間や髪内部のタンパク質の隙間などに存在しそれらを繫ぎ止める接着剤のような役割をしています。
しかしこれらは脂なので界面活性剤が強いと溶けて流れ出てしまいます。繫ぎ止める接着剤が無くなった髪はキューティクルは剥がれ髪内部のタンパク質が流失し易くなるということです。
特に縮毛矯正や薬剤を使う施術をした後などはCMC(キューティクルの隙間や髪内部のタンパク質の間にある接着剤のようなもの)が減少しているのでより流失しやすくなっています。
なのでこれらの成分はCMCを非常に溶かしてしまう恐れがあるので注意が必要です。
市販のシャンプーが洗浄力が強いあまり髪はパサつきガシガシになります。それを補う為にシリコンなどのコーティング剤が入っています。
そのコーティング力が強すぎるあまり日々のトリートメントがシャンプーをしても残り、そっれが層のように髪の表面に積み重なります。
そうなるとベタつきの原因や逆に使い続けるとパサついてきます。最初はよかったのに効果がなくなってきたという方も多いのではないでしょうか?
また強すぎるコーティングは薬剤の反応の妨げにもなります。髪の表面をコーティングしてしまうので薬剤の浸透が悪くなる。
さらに強い薬剤を使うことになり髪の負担が増える。悪循環に陥ってしまいます。
クレンジング用シャンプーやメンズ用シャンプーなどは洗浄力が強いというのもありますが、洗い上がりがさっぱりとしているので質感が軽いです。
縮毛矯正をすると髪の水分量が減少しやすいので質感が軽すぎるのも考えものです。
まとまりや保湿を考えると少ししっとりタイプの方が相性が良いと言えます。
基本的にパーマは少し軽い質感、縮毛矯正は少ししっとりタイプがいいでしょう。
パーマはカールをつける分重力に逆らうので軽い仕上がりに。
縮毛矯正は重さのある方がクセは出にくいです。
しっとりとまとまるがキューティクルのコーティングは毎日ののシャンプーで落ちきる程度の強さになるようにすると良いでしょう。
少し前から話題に上がるようになったノンシリコンシャンプー。果たしてこれらは良いの?
そもそもなぜノンシリコンは悪者になったのでしょう。
上記にもあるように市販のシャンプーは洗浄力が非常に強いです。シリコンなどの質感を向上させるものがなければ洗い上がりはパサパサになるでしょう。
その為シリコンなどを大量に入れ洗い上がりの質感を向上させています。しかしそれが大量に髪につきすぎると様々な弊害が生まれます。
上記にあるようすすぎが甘いとシリコンが髪に残りベタつきや薬剤の浸透を妨げたりと様々です。
そういった人たちが増えたり天然由来のシャンプーを使うオーガニック思考の流行です。
しかしシリコンは単に悪いだけのものでないのも事実です。
適度なシリコンは髪の質感を向上させ、髪のダメージによりキューティクルが剥がれてしまうのを防止する効果もあります。シリコンは悪ではないが無駄に強いコーティング剤もあまり必要ないというのが答えになります。
ノンシリコンに関してはこちらもご覧ください↓↓
どんなシャンプートリートメントがいいの?
ここまでで髪に良くないシャンプーは分かったけど一体どんなものが良いの?となったかと思います。
ここでは髪に良いもの。縮毛矯正後のオススメのシャンプートリートメントをご紹介します。
世の中には沢山のシャンプーがあります。美容室専売のものからドラッグストアで買えるものまで様々です。
では一体何が違うの?と言われると洗浄成分(界面活性剤)の違いです。
大きく分けて三つのタイプに分類されます。
- 高級アルコール系界面活性剤
- 石けん系界面活性剤
- アミノ酸系界面活性剤
となっており
これらは洗浄力や頭皮への刺激、洗い上がりの質感などが変わってきます。
高級アルコール系界面活性剤は
- ラウリル硫酸Na
- ラウレス硫酸TEA
- パレス-3硫酸Na
- オレフィンスルホン酸Na
などが配合されており、泡立ちがよく強い洗浄力で汚れをしっかり落としてくれます。また価格も安く経済的です。
しかし洗浄力が強い為余分な皮脂まで取り除き頭皮が乾燥しがち。髪のCMCを溶かしてしまう。などのデメリットもあります。
洗い上がりもパサっとしやすいです。
縮毛矯正後のデリケートな髪には不向きと言えるでしょう。
石けん系界面活性剤は
動植物など天然由来の脂をアルカリで反応させた界面活性剤です。
洗浄力が強く天然由来のため生分解性(自然に帰る)が高いのが特徴です。自然派思考の方に人気のシャンプーになっています。
石けん系も洗浄力が強く余分な皮脂やCMCと取り除いてしまうので注意が必要です。
また石けんカスが残りやすく、アルカリ性のため髪や頭皮への刺激が強いです。洗い上がりもキシミがあり縮毛矯正後のシャンプーには向きにくいです。
アミノ酸系界面活性剤は
髪や頭皮と同じ弱酸性で出来ているので、刺激が少なく肌に優しいです。
また洗浄力も弱酸性ため余分な皮脂やCMCを溶かしすぎることもなく、髪のパサつきも少ないのが特徴です。
アミノ酸が含まれている事によって傷んだ髪にアミノ酸が吸着し保湿する効果が期待できるので、地肌や頭皮環境を整えてくれます。
洗い上がりは少ししっとりとした感じがあります。
しかし他のシャンプーに比べ洗浄力が弱い、原料が高価なため価格が高い傾向があります。
また高級アルコール系界面活性剤がメインで使われたシャンプーに少ししかアミノ酸系界面活性剤が入っていない場合でもアミノ酸シャンプーと謳われたものもあるので注意が必要です。
シャンプーは頭皮や髪の汚れもしっかりと落とさなければシャンプーの意味がありません。
なるべく刺激の少ないマイルドな洗い心地で汚れを取り除いてくれるのが理想です。
ここでポイントは弱酸性のシャンプー、アミノ酸系シャンプーです。
ただこれらのシャンプーは洗浄力が弱すぎると言われることもあります。
しかし毎日シャンプーをして清潔な今の日本でそこまで髪が汚れている人が何人いるかと。
よほどお風呂に入らないかオイリー肌の人くらいかと思います。
薬剤には大抵の場合アルカリ剤が入っています。元々人は弱酸性ですね。それがアルカリに傾くと言うことは髪の吸水性が上がり、キューティクルが膨潤して非常にもろい状態になります。シャンプーによる摩擦はなるべく避けたいところ。弱酸性のシャンプーは徐々に髪を弱酸性に戻してくれる物です。
また上記にもあるように洗い上がりがマイルドで余分な皮脂やCMCを取り除かないので縮毛矯正後などにはオススメです。
シャンプーにも加水分解ケラチン(毛髪補修)、加水分解コラーゲン(保湿)などの補修成分が入っているものがあります
なのでシャンプーでも髪の中の補修を行えます。
実はこういった成分が髪に浸透していくには水分が必要不可欠です。
浸透の良い順に並べると液体→ジェル状→クリームタイプとなっています。
トリートメントはクリームですね。なので髪の中の浸透を考えて時に一番効率が良いのはシャンプーと言えます。
特にこのような成分が入っていると縮毛矯正後の弱った髪の毛に効果的です。
- 加水分解ケラチン
- 加水分解コラーゲン
- 加水分解卵殻膜
- 加水分解ヒアルロン酸
- セラミドNG
- ヒドロキシプロピルトリモニウム
ただこれらは高価なためサロントリートメントなどにしか入っていないことが多く、市販のものにはあまり入っていません。
トリートメントは髪の質感(手触り)に関わる最後の処理です。
内部補修成分もありますがトリートメントの選び方で手触りが変わるといっても過言ではありません。
ではどんなものがいいのか?トリートメントに配合されている主な成分としては、カチオン界面活性剤とコンディショニング剤、毛髪保護成分があります。
縮毛矯正後の勧めの成分をとその役割をご紹介します。
- カチオン界面活性剤
静電気防止効果や毛髪を柔らかくし、しっとりさせる作用があります。
シャンプーに含まれる上記のような界面活性剤はアニオン界面活性剤といってマイナスイオンになっています。
なのでシャンプーをすると髪の毛の表面にはマイナスイオンが沢山くっつきます。
そのままにしておくと髪の毛がマイナスの電気を帯びてしまい,マイナス磁石状態になります。
このまま髪の毛を乾かすと,髪の毛同士がマイナス磁石で反発してゴワゴワになったり,静電気がぱちぱちしたりして,くし通りも悪い状態になります。
なのでそれを解消するためカチオン界面活性剤というプラスの電気を帯びた界面活性剤で打ち消しあって,髪の毛の電気がなくなり,ゴワゴワ状態が解決されます。
なるべくシャンプーとトリートメントを同じものに揃えた方が良いというのはこのカチオン界面活性剤とアニオン界面活性剤のバランスがあるからというのもあります。
- 毛髪保護成分
アミノ酸やタンパク質を補給してくれるもので、縮毛矯正で流れてしまった髪の栄養を補給してくれるものです。
加水分解ケラチン、加水分解コラーゲン、加水分解ヒアルロン酸、加水分解シルクなどが入ったものが有効で
元々の髪の主成分であるアミノ酸やタンパク質などを補給します。
これらがないとただ髪の表面をコートしただけになり髪の内部はスカスカの状態ということになりますのでしっかり補給してあげないといけません。
- コンディショニング剤
主に髪の状態を整え手触りを良くしたりするものです。キューティクルなどの補修や皮膜を作り保護してくれる役割があります。
縮毛矯正後の髪は特に水分や油分が減少しやすいのでオリーブ油、ホホバ油、スクワランなどの質の良い油分を補いしっとりなめらかにして、ツヤを出す成分が大事です。
またダメージを受けやすい状態になっているのでシリコンや高分子ポリマーと呼ばれるジメチコン、キトサン、カチオン化セルロースなどの髪の表面のキューティクルを守ってくれる皮膜も少なからずあった方が良いでしょう。
シルクなどもとても効果的です。
トリートメントは髪質に合ったものを適量つけるようにしましょう。髪に合っていない物や大量につけるとベタついたり、シャンプーで落ちきらないトリートメントが髪の表面で層のように残り逆にゴワゴワやパサついてしまうこともあります。
そのために美容師さんに選んでもらうというのが確実だと思います。
洗い流さないトリートメントも一緒でつけすぎには注意が必要です。ただ縮毛矯正後は髪の水分があてる前より少なくなっているのでいつもより保湿してあげろくらいがちょうど良いです。
今まで色々な成分や効果効能を書いてきましたが、当店で使用しているシャンプートリートメントは
全4種類のシャンプートリートメントから髪質、髪の状態、仕上がりの好みにより4×4=16通りの組み合わせから選べる仕様になっています。
また毛髪内部のダメージホールにのみ補修成分が入り込み、それが膨らむことにより補修成分が留まりやすくなり持続性が上がります。またダメージ部分にのみ作用するので従来のように重たくなりすぎず軽い質感なのにまとまる髪にしてくれます。
どういうことかというと、縮毛矯正など薬剤を使った施術をすると少なからず髪内部のタンパク質を溶かしダメージホールができます。そのままにしておくとその穴がどんどん広がっていき結果、髪がスカスカになりハリコシがなくなりパサつく髪になってしまいます。
また従来のシャンプートリートメントはそれらを解決するため補修成分をしっかり髪に吸着させようとするあまり余分な所にまで作用し結果、質感が重たくなりすぎたりベタついたりということになりがちでした。
それらを解消してくれたのがこのシャンプートリートメントです。
さらに髪だけでなく頭皮ケアに対しても有効で、年齢からくるうねりやパサつきといったお悩みも土台の頭皮から抑えてくれるので使い続けることで少なからずクセを抑えてくれます。
シャンプーの内容成分としては加水分解卵殻膜(毛髪補修)、加水分解コラーゲン(保湿)がメインで入っており
シャンプーの種類によって加水分解ケラチン、キトサンサクシナミド、ヒドロキシプロピルトリモニウム、加水分解シルク、加水分解ヒアルロン酸などが入っています。
毛髪の補強から保湿まで種類により配合バランスを変えた作りになっています。
縮毛矯正後の毛髪でそこまでダメージが気にならない方は
スリークライト
手触り、ダメージが気になる方には
スリークモイスト
がオススメです。
また頭皮ケアとしてはハチミツやチャ葉エキス、グルコシルヘスペリジンなど頭皮の保湿や引き締め、血行促進の効果が期待できます。また抗酸化作用も期待でき老化を防ぐことで頭皮の状態も健康に保ってくれます。
これらは化粧品にも入っている物で髪や頭皮の美容液のような感覚で使えます。
トリートメントにはラウロイルグルタミン酸ジ(CMC)やセラミドNG(CMC)、8種類のアミノ酸、アルガニアスピノサ核油(アルガンオイル)、アルギン酸Naといった髪の保湿やCMC補給、バリア機能を高め保護していきます。従来の重さや硬さでまとめるのではなく自然で軽やかなまとまりのある髪にしてくれます。
縮毛矯正後のオススメとしては
スリークモイスト
油分の多い方、ベタつきやすい方は
スリークライト
がオススメです。
そしてCMCが入っているかいないかも大きな違いになります。
CMCとは髪の油分だと思ってもらえばいいのですが
このCMCは油分なので薬剤や先ほどの洗浄剤などだけでなくお湯でも溶けていきます。
日々シャンプーするだけでも少しづつCMCが溶けていき髪内部のタンパク質が流失していきます。
なので日々使うシャンプーにCMCが入っているものの方がいいかと思います。
ここもサロンシャンプーと市販シャンプーの違いかと思います。
またトリートメントもこのバルネイドシステムで傷んだところにだけピンポイントで効果を発揮するため余分なトリートメントがつかず軽い質感なのにまとまりのある髪にしていきます。
これらのシャンプートリートメントを使い続けることで一番の違いは髪が柔らかくなります。
縮毛矯正や薬剤を使った施術の場合、どうしてもタンパク質が流失したりCMCがなくなり髪はパサつき硬くなっていきます。それらは普段のシャンプーでも同じです。
こういったようにマイルドな洗い上がり。ダメージホールを埋めて髪の補強。CMCの補給。適度な保湿、コーティングで摩擦を減らし髪を守っていくことが綺麗な髪を保つ道具としてシャンプートリートメントを使ってもらえると良いかと思います。
オススメのシャンプー&トリートメント↓↓
まとめ
最後に
縮毛矯正やパーマ、カラーなど薬剤を使用する施術において全くダメージをなくすという事は残念ながら難しいです。ただクセ毛で悩んでいる方は広がりやパサつき、ツヤ感がでずに悩んでいる方だと思います。ダメージではなく単純にその人の髪質によるところが大きいかと思います。(ダメージによる症状はおいてきます)
ではなぜ髪が綺麗に見えないかと言うとストレートの人とクセ毛の人では光の屈折率が違うからです。ストレートの人は光が均一に反射してツヤ感がでますが、クセがあると光が乱反射してツヤが出にくくなります。
そういった場合はやはり縮毛矯正でクセを伸ばし表面を整える事でツヤのある綺麗な髪を作り出してくれます。髪のツヤとダメージは必ずしも比例しないと言う事です。それらを踏まえた上でしっかりと担当スタイリストさんと話し合い素敵なヘアを手にいれて下さい。